糸島自然研究会 2010年4月例会 金山のシロモジ、ケクロモジの花観察(4月11日)

檎本 あつこ
 今朝方まで降っていた雨が、何とか止んだ午前6時、福岡市東区の参加者から決行か否かの問い合わせがあり、担当の大塚氏に決行の返事を貰い連絡する。
 集合場所の上石釜豆腐店前を9時10分出発。マイカーに分乗して三瀬峠まで上り、まだ霧の動く峠に駐車して9時30分ここから山に入る。
 霧のかかった山肌にウグイスの声が響き、ナガバモミジイチゴの白い花が目立っている。
 10時50分小さなピークの三瀬山。ここから下っていくと今日のお目当てのシロモジの花の盛りの林に出た。鮮やかな黄色の小花をいっぱいにつけて、見上げる高さに何本も並ぶ見事なシロモジに出会うことが出来た。霧は段々流れていって陽が射し、シロモジの林が一層明るく美しい。
 途中ケクロモジの花も何本か見る。エゴノキ、リョウブ、コバノウツギ、コナラ、カゴノキ、ヤブニツケイ、ツルシキミ、ネジキ、ユズリハ、ミヤコザサ、と大塚さんや富高さんの説明をメモしながら歩く。
 シジュウガラの声がツーピーツーピーツと聞こえる梢には、やっと芽吹いた木々の新緑が眩しい。4月に入って寒い日が続いたせいか「山笑う」より「山微笑む」位がぴったりの、まだ肌寒い今日の山。しかし春の息吹は山の大地いっぱいに広がっている。
 マムシグサの芽がヒョコヒョコと出て、ハンカイソウらしい芽立ちも見える。落椿の林の味わいもまた格別で、「秋のこの山にも又登ってみたいね」の声がしている。
 10時50分 城の山。ここまで登ると霧は足下の山裾を流れるのが見える。思いがけないシュンランの花の曹にも出会う。ショウジョウバカマにシハイスミレは、林緑のあちこちを可憐な花で飾っている。
 11時5分 西の鬼が鼻。北山ダムが見えた。足場の悪い坂を下る、下る、下る、勿体無い程下って、目の前にそそり立ったのが、金山だった。
 12時35分 金山山頂着.。下界は霧で視界が利かず、風もあるので、写真を撮ってすぐ下り5分の所で昼食とする。
 変わり易い山の天気は、ポツポツと雨粒を落とし始めたので、早々に下山開始する。
 14時35分 城の山、雨は小降りで終わった。滑り易くなった帰路に気をつけて、ゆっくり歩き、16時過ぎ三瀬峠へ無事到着。
 今日の山は、登り下りとなだらかな稜線の変化に富む楽しい山路で、秋の紅葉の時期にまた歩いてみたいコースである。


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