糸島自然研究会 2006年 5月例会 飯盛山(5月14日)
 井上 睦夫
 連休の後半から、ヘンな天候が繰り返されていましたが、今日は「梅雨の晴れ間」の様な快晴となりました。唯、モヤが少しかかって、視界はあまり良くありませんでした。遠くは、筑紫野市の原田から、新聞を見て参加された、龍頭さんを含め23名の方が参加されました。
野外センターのバス停広場を、9時20分に出発し、一路飯盛山「382m」に向かいました。
野外センターから、叶岳(341m)〜高地山(419m)〜高祖山(416m)、飯盛山の縦走路へ昇り降りするルートはいくつかありまあすが、今日は登りは三角谷、降りは吉野谷を通ることにしました。
この二つのコースはガイドブックに載り、ポピュラーでもあります。三角谷に入る手前の舗道から、右側の高祖山の斜面にはホオ(朴)の木の白い花々が点々とみえました。
三角谷は、じめじめとした滑り易いところが多く、かなり登りつめた所に水場がありました。ここになんと添水(そうず。通称シシオドシ)が取り付けており驚きました。急斜面を登ってきて一息つきたくなる所であり、あたりの静かな樹間にコトンと云う音が響き、なかなか風情があります。登山愛好家にも、粋で風流な人もおられるものだと思いました。
水場から程なくして従走路に出たあと、飯盛山への分岐点を目指し左に向かいました。この縦走路は手頃なコースな為か、平日でもよく人に出会います。今日は日曜日とあってイベントか特別なトレーニングでもあっている為か、トレーニング姿の人が足早に何人も通り、その都度道をあけてあげました。
今日、参加の皆さんなかなか元気で、飯盛山への分起点まで行ってようやく休憩らしい休憩をとるくらいでした。分岐点からロープを張ってある急坂を降り飯盛山へ向かいました。
途中右下に、前原方面から日向峠を越えて直ぐの大きくカーブした所に、車が行き交うのが見えました。また、遠くから眺める飯盛山の山頂は格好の良い三角型をしていますが縦走路から間近に見ると、動物が口をガバッとあけているように見えるので、不思議がり、驚いている人がいました。
飯盛山の山頂に11時40分頃着き食事しました。
以前は、山頂から眺望が全くききませんでしたが、数年前に飯盛神社から登山道が整備され、その時に伸びきったコナラ、シイが伐採され、東側と北側が良く見えるようになっています。最近では、初日の出の行事も行われるようにも聞いています。
12時半に又分岐点に向かって出発しました。
分岐点からはずっと降りで、途中、高地山を通り吉野谷に向かいました。高地山は、別名で三角山、又羽戸山とも呼ばれ、高祖山よりも高いのですが、山頂に社、広場がないので、叶岳から高祖山、飯盛山間の単なる通過点のようになっています。その為、高地山だけを目指して登る人は少ないようです。
叶岳にかなり近い地点から、左に降り吉野谷に入りました。
この谷には渓流と小さな滝があり又ミニ岩場もあって、三角谷とは違った趣があります。雨上がりでもあった為か、途中二人の方が尻餅をついたり、滑ったりされました。下見をして「三角谷を降るよりも、吉野谷を降る方が安全」と判断した経過がありましたので、果たしてこの判断が良かったか、自問自答しています。
そんなちょっとしたハプニングはあったものの、無事14時20分野外センターのバス停広場に戻り散会いたしました。

◎飯盛山で観察した植物、動物     -観察者 瀬知 頼子-
植物
ヒメオドリコソウ、アラカシの花、ハルジオン、コシアブラ、コゴメウツギ、ツボスミレ、ノミノフスマ、ヒメハギ、サツマイナモリ、ホウオウゴケ、サンシュウソウ、オオサンシュウソウ、シハイスミレ、リョウブの実、クロキの花、フデリンドウ、キブシの花、コバンノキ

動物
ソウシチョウ、エナガ、ヒビタキ、シジュウガラ、シュレーゲルアオガエル、タゴガエル
以上



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